キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる

情報処理試験が終わり、積んであった本を消化中。まずはちょっと前にネットで盛り上がってた「キュレーションの時代」。最近の個人的な消費スタイルと言えば、ブログを見てそこで紹介されているコンテンツをネット上で検索し、複数の視点から評価が高いものを獲得・消費することが多い。例えば昔のように、ファミ通が唯一の情報源なんてことはありえなくなってきている。(今でも毎週木曜日にはコンビニで立ち読みしますが)そんな消費スタイルをうまくまとめたのがこの本。

人ひとりが一生をかけても消費しきれないほどのコンテンツが存在する現代においては、コンテンツに対するコンテキストが重要になる。単純に良いコンテンツがあっても、それはその他無数のコンテンツに希釈され、見つけることが困難になっている。それをどのように発見するのかが重要となる。
インターネットの世界では、自分の求めるコンテンツを見つけるために、検索方式がどんどん進化してきた。ヤフーのディレクトリ検索、グーグルのキーワード検索など、どれも既に欲しいコンテンツが明確化されている場合は便利なんだけど、欲しいコンテンツが個人の中で未分類な場合、これらの検索エンジンでは見つけようがない。そこで登場するのがキュレーター。コンテンツに個人の感想や考察を加え、コンテキストを付与する。コンテンツが飽和した現代においては、キュレーターの存在が重要になってくる。キュレーターの情報付与の道具として身近なものがブログなので、有名ブロガー≒キュレーターとなる。
成熟した消費社会や市場では、単なる性能・品質・価格訴求だけのプロダクツ型経済や、顧客便益をカスタマイズするサービス型経済ではなく、製品やサービスを付加価値づくりの道具として用いることで顧客の経験を演出し、消費価値を感じさせることが重要なのだという。これを経験価値経済という。現在の日本が成熟した消費社会だとすれば、正に経験価値経済にマッチするのがこのキュレーターであると言える。