セカイ系とは何か ポスト・エヴァのオタク史

セカイ系とは何か (ソフトバンク新書)

セカイ系とは何か (ソフトバンク新書)

エヴァから始まるサブカルの今日までの流れを、アニメ・ゲーム・ラノベを横断的に書いた良本。取り上げられるミーム媒体がほとんど分かる(≒体験している)私ってどーよ?と思いつつ、サブカルの根底に流れる時代の風景なんかも理解でき、まさに私の青年期w
特に関心したのはいまどきの青年の世界観。「もの凄く近いことともの凄く遠いことしか理解せず、その二つの世界がピタッとくっついてしまっている」とのこと。その背景は置いておくとして、それこそが「エヴァ」的であり、セカイ系の本質だと思う。ループ系ゲームもまさにこれ。
これを読んでて今クールのアニメAngelBeatsも、麻枝的セカイだなって再確認。「永遠の世界」の住人からのスタートっていうところは微妙に異なるが、悔いを昇華するときのカタストロフィは麻枝の独壇場。
著者の書き方も謙虚で思い入れに満ちており、読むことを中断するのが惜しいくらいでした。