六00万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス

上場以来、株価の安定高値が続いてるクックパッド。正直、自分はクックパッドについてほとんど知っておらず「mixiみたいな料理SNS?」程度の知識しかなかったが、この本を読んでみると、クックパッドがぱっと出の料理サイトではなく、佐野取締役の深い情熱の結晶であることが分かった。「繁栄の裏にドラマ有り」である。早速、本書で紹介のあった「クックパー蒸しパン」を、クックパッドからレシピを印刷し、作ってみる。(→家内に頼む)クックパッドを使った印象は、サイト自体が軽くて使いやすく、何より操作に迷うことがないと思った。(既にこの本の読後であったため、予備知識が入っていたからかも)以下に、この本で印象に残った部分を挙げる。

  • ユーザの辿った形跡を徹底的に調査するツールを利用し、ユーザの動線を可視化。→これを元に解析を行ってユーザビリティの向上につなげる訳だが、クックパッドの凄いところは、ここから。単なる改善だけに留まらず、ユーザの行動から次を感知し、ユーザが望んでいるあろう動線、あるいは動線の候補をクックパッドが考え、提案することまで踏み込んでいる点。利用しやすさの理由は、こういった理由か。
  • 自分たちの事業を可視化するために、グーグルアースを利用し、「つくれぽ」が登録されるとその地域に旗が立つようにした。「実際に投稿が次々にされていることや、あちこちのエリアから出てくることがわかると、リアリティがまるで違う。こうなると、何かするときの議論のレベルもやっぱり一段上がったと思う。」
  • 広告主と広告閲覧者の双方がwin-winとなる仕組み。→これだけ利用目的が厳選されたサイトであれば、閲覧者に対して利益(情報提供など)の出る広告も可能か。
  • モノを買うには理由が必要な時代。動機付けが出来ているか?→確かに蒸しパンを作るために、数あるクッキングシートからクックパーを選んだわ。(どんなクッキングシートでも良かったらしいが...)