パラダイス鎖国 - ウメダーウィニズム

凄く既読感を感じた一冊。梅田メソッドや梅田ワード、更に梅田望夫氏本人の解説といった、ダーウィニズムならぬ「ウメダーウィニズム」を色濃く反映する為と、ネットのどこかで粗筋を読んでしまっていたからか?
歪な日本の状況分析は面白かった。「ジャパンバッシング」から「ジャパンナッシング」への遷移は、映画「ベクシル」を思い出した。日本の国際社会での存在感がどんどん薄れていく感じは、真綿で首を絞められるようでグキリとするが、水と蛙を鍋に入れてゆっくり煮るように、日常の変化がゆっくり過ぎて生活している本人には認識がない。この本の著者や梅田氏のように、外界と鍋の中とを行き来する人には、現在の日本の危機的状態が見えてるのだろう。
とはいえ、ここはウメダーウィニスト、あくまで楽観的に変化を促す。それはお仕着せがましく無く良いのだが、あくまで従来の日本人的なアプローチだ。開国するためには、既成の環境を打破するためには、有無を言わせぬ圧倒的な黒船パワーが必要なのに。破壊と創造をもたらすのは「プチ変人」ではなく「超変態」だろ。
話は変わってこの本、ブックオフオンラインを利用して購入したのだが、この店は便利。今まで探していた数冊をまとめて購入することができた。(とは言え、打率は5割程度)改めてネット社会の便利さを痛感した。これが日本の現状か。大歓迎である。